堆漆香合「紫陽花」
- 神垣夏子
- 2019年2月8日
- 読了時間: 2分
◆アートフェア東京URL
2019/3/7(木)〜3/10(日) 国際フォーラム
◆香川県漆芸研究所URL
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アートフェア東京へ出品する作品紹介をしていきます。

堆漆香合「紫陽花」
Incense Box with "Hydrangea" design
6.5×6.5×2
¥300,000

香川県漆芸研究所の研究室は三年生の時に「存清(ぞんせい)」「蒟醤(きんま)」「彫漆(ちょうしつ)」の三つの技法から一つを専攻します。
私はその時、蒟醤ではなく彫漆を選びました。
どの技法も魅力的にうつっていましたが、これといった決め手に悩んでいました。
いつか堆漆してみたいなぁ…とそれくらいの気持ちだったような。
また、漆は塗料なので素地に何かが必要になります。
工芸の部門で木工、金工、竹工、染織、陶芸、ガラス…それぞれ単体の素材で成り立っていくものに対して、漆だけはそれらの何かに塗ったものなのだという事。
なので漆だけで成り立つという堆漆という技法にかなり魅力を感じていました。
そして0.03ミリを塗り重ねて厚みを作っていくという途方のなさもなんだかグッときました。
塗り重ねた後はひたすら減らしていく仕事になるのですが、そのサドっぷりも魅力の一つ(笑)
彫漆難しかったな。
図案から、塗り重ねから、力仕事から、研ぎからなにからなにまで。
初めて作った堆漆板の第1号作品です。
なのでちょっと古い。
板を自力で作りあげたら、その先を教えてあげると言われました。
なので。
出来上がった時の感動はなんとも言えないものでした。